2011年12月15日

教えて!こんぴらさん<1>
代参犬って何?




江戸時代、今みたいに
「ちょっと遊びに行こう!」って感じの
気軽な旅はご法度でしたがく〜(落胆した顔)
許されていたのは、神社仏閣へのお参りだけexclamation×2

そんな時代、一生に一度は!と人気だったのが、
お伊勢参りに並んで京都六条の東西本願寺と、
讃岐こんぴらさんexclamation×2

お参りには本人に代わって
旅慣れた人が代理で向かうこともあって、
これを「代参」と言うんだそうですひらめき

代参の代表といえば、
清水次郎長親分の代参で
こんぴらさんに刀を奉納した
「森の石松」が有名ですよねわーい(嬉しい顔)

ところが、代参をしていたのは
人だけじゃなかったんですexclamation×2
実は、「こんぴら狗」と名づけられて、
活躍してたそうなんですexclamation

この「こんぴら狗」について
金刀比羅宮の佐々木さんに聞いてみましたexclamation

icon01.jpg
Q.犬も代参犬として
  金毘羅参りに来てたって本当?

<佐々木さん>
江戸時代、訳あって自分でお参り出来ない方などが、
代参してもらっていたそうです。

中には自分の飼い犬に代参してもらうということもあり、
エサ代やお札が欲しい場合はその代金を託して、
代わりに受けてきてもらうということが
あったらしいんです。

金刀比羅宮への代参犬は
「こんぴら狗」と呼ばれていました。

犬の首に、エサ代を丸金の巾着などに入れておくと、
その犬は代参犬だとすぐに分かったそうです。

道中、代参犬を見つけると、
道行く人がいろいろ助けてくれていたみたいですよ。

icon01.jpg
Q.それだけ日本の人たちに、
  代参犬というのが浸透していたんですね?

<佐々木さん>
そうですね。
その時代、関東の風習だったということですから。
掛軸にも描かれていますし、
広く認識されていたのではないでしょうか。



icon01.jpg
実は代参犬「こんぴら犬」の代表が、
石段の431段目にチョコンと座っているんです手(パー)
「こんぴら犬」の象徴とも言われている、
ゴンちゃんexclamation×2

02_01.jpg

実は絵本にもなっているゴンちゃんのお話exclamation
「どれじゃー風」に、昔話にしてみました。


むかしむかし、江戸の町外れの海辺に
お爺さんとお婆さんと孫、
そして犬のゴンが住んでいました。

孫が13才になった春に
孫を舟に乗せると決めました。
お爺さんは孫を早く一人前の漁師にしたかったのです。
そんな時、ゴンの頭を撫でながら、お爺さんが

「ゴンよ。すまんけど、ワシに代わって、
 讃岐のこんぴらさまに
 お参りに行ってはくれないか・・・。」

と言いました。

お爺さんは海の神様である金毘羅さんのお札を、
孫に持たせてやりたかったのです。

そして、代参犬の一人旅が始まりました。
目印は首にかけた金毘羅参りの札一枚。

険しい箱根の山を越え、
富山の薬売りと一緒に鈴鹿の峠をくだります。
「おぉ、金毘羅さんにお参りか!」
と、首のお札を見た旅人が道頓堀までゴンを連れ、
こんぴら船に乗せてくれ、金毘羅さんにつきました。

お参り人の間を掻き分けて、石段を登ります。
最後の石段を一気にのぼり、ご本宮に到着。

こうして、無事に金毘羅参りを済ませたゴンは、
「こんぴら狗のゴン」とかわいがられ、
孫はお札に守られて、立派な漁師になったそうな。

めでたし、めでたし
わーい(嬉しい顔)



とまぁ、こ〜んなカンジで、

袋を首にかけた犬がいれば、
街道の人たちは金毘羅さんにたどり着くように
途中まで連れて行ってあげたり、
次の人に託したりと、
人の絆で犬を金毘羅さんまで
導いていったんだそうですexclamation×2

金刀比羅宮に所蔵されている掛け軸にも
代参犬が描かれていますよひらめき
金毘羅さんで犬を見たら、
この話を思い出してねexclamation×2


posted by こんぴら観光案内所 at 23:30| Comment(0) | ●教えて!こんぴらさん(金刀比羅宮あれこれ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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